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女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
 (1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
 卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
 普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。
Oct. 23, 2001

祝・大阪公開記念

しつこく『ザ・ミッション/非情の掟』特集その4
『ザ・ミッション』はジャンユーで見ろ!

ザ・ミッション/非情の掟』は呉鎮宇に興味があって観に行きました。期待以上に面白かったのは言うまでもありません。初めて観た呉鎮宇主演の映画が、こんなに面白い映画だったなんてラッキーかも知れません。この映画のヒットと平行して呉鎮宇の人気が出ると嬉しいですが、もうこれ以上人気が出ないで欲しいと密かに思ってしまいます。
映画では5分刈りなので、あんまり人気でないだろうと勝手に思い、この映画でお姉ちゃんたちのハートを盗むのはロイ・チョンとジャッキー・ロイで、呉鎮宇ではないはず。あぁ、でも分からへん、と頭の中をぐるぐるしています。
登場から恐さ炸裂の呉鎮宇。目つきが恐いのです。ここではアロハを着ていても、やくざチックに見えるのはヘアースタイルのせいです。日本のやくざのヘアースタイルの定番といえば、パンチか五分刈りでしょう。最近は金髪、茶髪でロン毛もいるかもしれませんが。香港のやくざも五分刈りが多いのでしょうか? しばらくするとブルーのシャツに黒の背広。襟を広げてスーツの上に襟を出していて、これで呉鎮宇のやくざ指数がさらにアップします。ボスの家の周りを警備している時はあまり恐くありませんが、ボスを警護しながら歩いている時、銃撃戦の時、もう、恐くてたまりません。
しゃべり方も恐いですし、目つきもさらに恐いです。

そんな恐いばっかりの呉鎮宇、左の耳にピアスしていたり、劇中で、紙のボールでのサッカーに参加するの?せーへんの?と思っていると興味深げに目で追っていて、ちゃんと参加する所は恐いばっかりの呉鎮宇の印象を和らげています。そのシーンは、5人のお互いの信頼感が生まれてきていて、結束が堅くなっている事を象徴するシーンでもあります。最後のシーンでの見せ場はアンソニー・ウォンに持っていかれていますが、最後まで恐かったです。
やくざのお手本の様な呉鎮宇。本物のやくざを観察して役作りをしたと何処かで読みました。筋金入りのやくざを観察したのではないでしょうか? 8月の末にあったパーティーでの呉鎮宇、劇中で着たアロハシャツを着て来たそうで、その時の写真を見ると髪が伸びていてパンクな感じにセットしていてカッコ良さ倍増です。パーティーの写真を見ると、どうしてあんなに恐い顔が出来るのかなぁ?と思うぐらい、「かわいい顔」していたりします。役者なんだなぁと思わせます。

大阪では、同じ時期に『Over Summer』が公開されています。これで呉鎮宇は刑事役。筋金入りの曲がったことの嫌いそうな刑事をやっています。やくざから刑事になっただけやんと思われるかも知れませんが、『ザ・ミッション』では見せなかった呉鎮宇の表情がたくさん見られます。恐い呉鎮宇、やさしい呉鎮宇、かわいい呉鎮宇。魅力的な呉鎮宇がいっぱいです。この映画も面白いです。ぜひ、劇場に行って呉鎮宇の見せる違う魅力を味わって下さい。もう、虜になりますよ。

呉鎮宇、私は凄く好きです。でも、ちょっとゲイっぽく思うのは私だけではないと思います。

ザ・ミッション』、続編が出来たら嬉しいなと思っているのは私一人ではないはず。この『ザ・ミッション』で呉鎮宇は、「現役の成り上がりの殺し屋」の設定。その現役での活躍を描いた作品でも良いし、『ザ・ミッション』の後、殺した事になっているシンを巡って・・・等々、考えようと思ったらいくらでも出てきそうです。

※編集部註 大和屋さんは『ザ・ミッション/非情の掟』、『Over Summer』とたてつづけに観てすっかりジャンユーに心をうばわれてしまったのだそうです。『ザ・ミッション』の大阪での公開は10/26まで。まだの方は急いで劇場へ! 見逃すと後悔しますよ!

『ザ・ミッション/非情の掟』特集
(0) 『ザ・ミッション/非情の掟』を観に行こう!
(1) フランシス・ンを囲む晩餐会レポート
(2) フランシス・ン舞台挨拶
(3) 『ザ・ミッション/非情の掟』初日レポート
(4) 『ザ・ミッション』はジャンユーで見ろ!

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(文:大和屋)
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