女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
 (1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
 卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
 普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

『卑劣な街』
チョ・インソン記者会見

2007年8月24日

8月25日スタートの「韓流シネマ・フェスティバル2007〜ルネサンス〜」のオープニング作品『卑劣な街』の主演チョ・インソンの記者会見が行なわれた。司会は韓国芸能に詳しいますだおかだの増田さんと田代親世さん。増田さんの絶妙なツッコミトークで会場は大盛り上がり。チョ・インソンも終始ノリノリの楽しい会見となった。


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>>> 韓流シネマ・フェスティバル2007〜ルネサンス〜 公式サイト

増田:『卑劣な街』が「韓流シネマ・フェスティバル」のオープニング作品に選ばれた感想はいかがですか。

チョ・インソン:私が主演した映画がオープニング作品に選ばれたということは、個人的にとても光栄に感じています。一生懸命撮った作品であるため、皆さんにも楽しんでいただけたらと思います。

ここで増田さんが用意?したというチョ・インソンの肖像画(タイトルは「チョ・インソン誕生2007」)の除幕式が行われた。インソンは最初戸惑っていたが、なかなかの出来映えに満足している様子(に見えた)。

チョ・インソン

チョ・インソン:「どうもありがとうございます(日本語で)」実物よりも良く描かれていてうれしいです。

チョ・インソン

増田:チョ・インソンさんの作品では『ラブストーリー』や「ニューノンストップ(テレビドラマ)」が好きなので、そのイメージしかなかったのですが、この映画のアクションシーンにビックリしました。背が高いので、普通の蹴りが、ハイキックになるんですね(笑)。テコンドーの経験はありますか。

チョ・インソン:テコンドーは以前やっていて、4段です。昔は本当に運動をよくやっていましたが、この映画を撮る際も3ヶ月武術監督に付いてびっしりとハードトレーニングを受けました。私の力というよりも素晴らしい武術チームに恵まれてあのようなアクションシーンが撮れたのだと思います。

増田:チェ・ホンマンにも勝てそうですね。

チョ・インソン:勝てません(笑)。増田さんは、日本で有名なコメディアンだと聞いていますが、やはりとても面白いですね(笑)。

(ここで一般の質問に入る)

チョ・インソン

:この役では相手役のイ・ボヨンさんに本を落として足のサイズを測ったり、バラの花束をプレゼントをしたりと、とてもフェミニストな印象を受けましたが、女性への対応の仕方で実際の自分と合っているところ、違うところはありますか?

チョ・インソン:気持ちはもっとすごいこともできそうな気がするんですけれども…なかなかそういう機会が与えられないですね。昔はクリスマスの時に、彼女のためにサプライズパーティーを開いたことがあります。友達と一緒にバラの花とキャンドルを飾りました。高校生の時でしたのでお金があまりなく、私よりも裕福な友達の力を借りて、です(笑)。

:お気に入りの演技の場面を教えて下さい。

チョ・インソン:彼女が勤めている本屋の上司と話し合っている時に、彼女を外に連れ出して、その上司に殴りかかるというシーンがあるのですが、これを撮っている最中はとても胸が締めつけられるような思いをしました。他のシーンを撮っている時よりも胸に響きました。

増田:私の趣味はロケ地めぐりですが、あの本屋はどの辺にありますか(笑)。

チョ・インソン:ソウル市内のコウカモンにある本屋ですが…名前を言っても大丈夫かな(笑)…キョウボ文庫です。(注:教保文庫 光化門店)

:韓国ではマジメで好青年ということで評判が高いのですが、映画の役柄とのギャップに戸惑いはなかったですか。

チョ・インソン:作品に入る前に、この役は誰よりもうまくできるという自信はありました。これまでの限られたイメージから抜け出したいということもありましたし、この役だったらできるという自信があって撮影に臨みました。ヨ・ハ監督もよくリードしてくださり、監督の掌の中で遊ばせていただいたという感じで撮影をしました。

増田:ソファーに寝転んで股間をさわり、そのあと衝撃的な瞬間が来るというドキッとしたシーンがありますが、アドリブですか(笑)。

チョ・インソン:台本にはなかったシーンです。私の方から提案したら、監督が喜んでくださり「パンツをもう少し下げてみたら」ということで、そのレベルをどこで調整するかで問題のあったシーンなんです(笑)。

:あなたのように男前になる秘訣を教えてください。

チョ・インソン:(プレスに対し)結婚していますか?恋愛中ですか?何歳ですか?(笑)
私はこのように大衆の方々から愛情を受ける職業についてますが、大勢の人達に愛されるよりも一人の女性に愛されるほうが素晴らしいことだと思います。あなたもこれから素敵な愛を受けると思いますよ(笑)
こちらには大勢の女性記者の方が来ていますので合コンをアレンジしましょうか(笑)

次回作は、シナリオがまだできていないようだが、再びヨ・ハ監督と組むそうだ。来年のクランク・インに向けて悔いがないよう準備したいと最後に意気込みを語っていた。楽しみな作品がまた1本増えて、ますます韓国映画から目が離せなくなってしまいそうだ。

(文:米原 弘子 写真:かねこひろみ)

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