女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
 (1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
 卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
 普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

『愛の言霊』完成披露試写会
舞台挨拶レポート

2007年10月6日(土) 科学技術館サイエンスホール

徳山秀典、齋藤ヤスカ、金田敬監督

10月27日(土)より渋谷Q-AXシネマほかにて公開される『愛の言霊』の完成披露試写会で、主演の徳山秀典さん、齋藤ヤスカさん、金田敬監督による舞台挨拶とトークショーが行われました。
原作は紺野けい子によるBLコミックで、高校生編と大学生編がありますが、映画は大学生編をメインにしたオリジナルストーリーとなっています。主演の二人は最近イケメン俳優大量増産中の戦隊ヒーローもの出身。格好いいだけじゃなく、演技の方も鍛えられています。BL作品の持つ乙女チックさはそのままに、淡々とした日常の、恋人たちの心の機微を映し出す作品に仕上がっていました。

映画上映後、登壇した3人のやりとりをお伝えしましょう。

徳山秀典
大谷晋也役 徳山秀典

齋藤ヤスカ
立花都役 齋藤ヤスカ

金田敬監督
金田敬監督

Q 完成した作品を観た感想は?

徳山:美しく撮れていてよかった

齋藤:正直、少し照れくさかった

監督:みんな、芝居ができる人たちだったので監督としては楽でした

Q BLのお話が来て、最初どう思いました?

徳山:ぼくより、マネージャーがいろいろ考えたみたいですけど、ぼく自身は同性愛は演じがいがあると思って、すぐやりたいと思いました。しっかり女の子の気持ちになって演じました。

齋藤:徳山くんに、しっかり愛してもらいました。

Q え、そういうキャラでしたっけ? さっき舞台の袖で見ていたら齋藤さんがキャッキャ言って、徳山さんが受け流してたんで、そういう現場だったのかなと思ったんですけど。

齋藤:えっ、そうでした? ぼくは特別の愛の形じゃなくて、単に相手が男だったというだけだと思うので、是非やりたいと思いました。

監督:ぼくはお話をいただいたときに「BLって何?」って状態だったんですが、脚本がとてもよかったので引き受けたんです。でも、どう撮るか全然プランが立たない状態で1回目の本読みに至ってしまって。その本読みで、冒頭のナレーションを徳山くんが読み始めたら、とても自然だったんですね。それで普通の青春ものだったらできるなと、腹が決まったんです。

Q お互いの第一印象は?

徳山:先ほど話に出た本読みのときが最初だったんですが、ま〜美少年が入ってきたなと。元気な弟分みたいな感じですが、実は非常にまじめですね。

齋藤:とっくんは、はじめはぼくの持っていたイメージとギャップがあって、なんかとっても兄貴分て感じでした。ぼくがふざけてもあんまりかまってくれないのかなぁと思っていたんですが、段々と意外とお茶目だってわかってきました。

徳山秀典、齋藤ヤスカ、金田敬監督
足長っ!

徳山秀典、齋藤ヤスカ、金田敬監督
フォトセッションでムービーに動きをと言われ

徳山秀典、齋藤ヤスカ
二人して動いて見せるが

徳山秀典、齋藤ヤスカ
司会の下元あきらさんに、そういう作品じゃないからとつっこまれる

徳山秀典、齋藤ヤスカ
プレゼント抽選中

齋藤ヤスカ
最後に一言ありますかと聞かれ、話題の人をまねて「別に…」

Q 苦労したシーンは?

徳山:シーンではないんですが、撮影に入る前のダイエットが大変でした。実年齢が撮影時に、ぼくは25歳で彼が19歳だったので、同じ歳に見せるにはどうしたらいいかという点が苦労ですかね。

齋藤:(加々美正史演ずる)祥吾くんの部屋でのシーンが初日の撮影だったんですが、このときは手探り状態で、自分のイメージと監督のイメージとのすりあわせをしながらやっていましたね。

Q 撮影での二人はいかがでした?

監督:ぼくは特に何も指導したりしていません。ただ、二人とも戦隊ヒーローものの出身なので、たまにキレが良すぎて、みえ切っちゃったようなときに「あ、今のヒーロー出ちゃったな」って指摘するくらいで。

齋藤:心当たりが・・・

徳山:基本的に任してもらえて、とってもやりやすかったんです。脚本もよかったし。相性が良かったかなと勝手に思っているんですが。

齋藤:ぼくもそう思ってます。

監督:そう言っていただけるとありがたいですね。

Q 携帯を洗い物の中に落としてしまうシーンがありますが、あんな経験ありますか?

徳山:ありますねぇ。トイレに落として・・・

Q それは使用前、使用後?

徳山:使用後です。そのまま流しても詰まっちゃうしねぇ。仕方なくて割り箸で引き上げました。
ちなみに、あのシーンのぼく(大谷)のバイト先として出てくるラーメン屋は、本当に自分の行きつけの店で、ロケに行って「えぇっ、ここ?」ってビックリしたんですよ。その他のロケ地も、昔ぼくが住んでいた場所だったりして、随分と驚いたし、懐かしい思いをしました。

徳山秀典トークショーの最後には、3人のサインが入ったこの映画の台本が、会場のお客さまの中から3名抽選で直々にプレゼントされるサプライズがありました。さらには、会場の出口で一人一人と握手するファンサービスもあり、ファンにとってはとってもうれしい、楽しい完成披露試写会となりました。

(写真・まとめ:梅木)

10月27日(土)、渋谷Q−AXシネマにてレイトショーほか全国順次公開

作品紹介はこちら

本誌「シネマジャーナル」及びバックナンバーの問い合わせ:
order@cinemajournal.net
このHPに関するご意見など: info@cinemajournal.net
このサイトの画像・記事等の無断転載・無断使用はご遠慮下さい。
掲載画像・元写真の使用を希望される場合はご連絡下さい。