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女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
 (1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
 卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
 普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

『鬼が来た!』(鬼子来了)主演
香川照之さん舞台挨拶

2002年4月27日 新宿武蔵野館2

1996年、北京で『太陽の少年』監督の姜文(チアン・ウエン)にインタビューした時、 次作品であるこの作品の構想を熱っぽく語っていましたが(38号掲載 1996年9月発行)、 その作品がようやく公開されました。

『鬼が来た!』公開初日、主演の香川照之さんの舞台挨拶レポートを。

香川照之 香川照之

この作品を撮影したのは1998年のことで、もう4年もたっていますが、公開されてとてもうれしいと語っていました。
「セミは7年間地中深く暮らし、地上に出てくるように、この作品も4年前に撮影し、本日やっと公開にこぎつけました。セミは地上に出て1週間の命ですが、この作品はどのくらいの期間の上映になるか、ぜひ長く上映されてほしい」と、セミにたとえて話をされましたが、監督の姜文にこの映画の構想について聞いてからは6年もたっています。

撮影中の苦労話はシネマジャーナル54号の香川さんへのインタビューにも載っていますし、撮影中の日記をまとめた著書「中国魅録」にも詳しいですが、挨拶では「この作品の狂気が100とすれば、撮影現場の狂気は1000くらいすごいものでした。この時つけていた日記が本になりましたので、ぜひ読んでみてください」と、本人も舞台挨拶の中でPRしています。

監督からのメッセージもあり、「この作品は日中戦争の時代を背景にしているが、狂気というのはどんな事がらの中にもあります。その中でも戦争の狂気というのは最たるものです。2度とこのようなことが起こらないような世界を望みます」とメッセージを。
またユーモアのセンスがある姜文のこと。香川さんの出した本へは「きっと僕の悪口がいっぱい書いてあると思うけど、撮影ではよく耐えてくれました。ありがとうございます」の言葉とともに出版祝いをかたっていました。

関連記事

38号 (1996年9月発行)
北京特集/ 姜文主演、張芸謀監督『有話好好説』の撮影現場にて姜文インタビュー記事 
主には初監督作品『太陽の少年』について。次作について聞いた時、姜文はこの作品の構想を、通訳の人がどこで区切ろうかと思ったくらい熱心に語ってくれました。

50号 (2000年8月発行)
香港金像奨レポート番外編/プレゼンテーターとして来ていた姜文にインタビュー
『鬼が来た!』について聞くと、完成したということと、日本人俳優はよくやってくれたと語ってくれました。

51号 (2000年12月発行)
澤田謙也さんに『ホークB計画』についてインタビュー
『鬼が来た!』出演時のことも聞いています。

53号 (2001年8月発行)
サンフランシスコ便り/ サンフランシスコ国際映画祭での『鬼が来た!』上映レポート

54号 (2001年12月発行)
九州のアジアフォーカス映画祭での『鬼が来た!』上映時、香川照之さんへのインタビュー掲載
『鬼が来た!』撮影時のエピソード、苦労話などを語っています。

55号 (2002年4月発行)
『鬼が来た!』作品紹介、姜文監督のこと

関連ホームページ

シアター・イメージフォーラムHP >> http://www.imageforum.co.jp/theater/
新宿武蔵野館2・3・4 HP >> http://www.musashino-k.co.jp/eiga/sinemakarite.html
大阪西九条シネ・ヌーヴォ HP >> http://terra.zone.ne.jp/cinenouveau/
シネマスコーレ HP >> http://www.cinemaskhole.co.jp/
『鬼が来た!』公式 HP >> http://www.gaga.ne.jp/onigakita/


「中国魅録/「鬼が来た!」撮影日記」

山崎 正之

上で宮崎さんの触れられている香川さんの本を紹介します。

主演の香川照之さんの書かれた 「中国魅録/「鬼が来た!」撮影日記」 (キネマ旬報社、本体2000円)は、その題名通り、この映画を撮影中 香川さんが毎日書かれた日記(1998年8月12日〜12月14日)を核にしていますが、最近になって新しく書かれたその何倍もの文章が追加され、なんとA5判8ポ2段組で260頁! とっても読み応えがあります。

キネマ旬報 ホームページ  >>>  http://www.kinejun.com/

読み応えと書いたのは量のこともですが、内容も充実。これでもか、これでもか といわんばかりにおかしな話が出てくるのです。それはもう、「撮影裏話」といったレベルをはるかに超えたトンデモない話ばかりなのです。撮影関係の話題は本で読んでいただくとして、それ以外の話題から拾ってみると:

  • デパートの女店員、薬局の女店員、テレビの女性インタビューアー、みないたるところでツバを吐く!
  • 宿泊施設のシャワー室の床もツバや体毛、その他得体の知れない物体でいっぱい! したがってシャワーを浴びるときはサンダルが必需品。
  • ところが宿泊施設のシャオジェ(女給さん)たちは部屋の私物を勝手に使ったり 持っていったり。当然サンダルもある日忽然と消失!
  • 日本の国道クラスの広い農道が何故か渋滞! 車をあきらめて歩く香川さんが 見た渋滞の原因は?
  • 車の故障もエンジンにツバをかけて直す?!
  • フィルムを写真現像屋に出すと、店の人に気に入られた写真は抜き取られてしまう。
  • 中国の茶は農薬まみれだからといって、姜文が日本のお茶をくれた!

中国の人が読んだら怒るんじゃないかな、と心配してしまうぐらい、いろいろ 書いてあります。 実は、この夏、初めて中国(北京)に旅行するんです。で、一緒にいく連れ合いが この本を読んで、行きたくなくなった!と言い出したほど!(でも行きます)

というわけで、映画に関心のない方でも面白いのですが、この本を読むと、きっと映画の方も観たくなるでしょう。 なにしろホントに狂っているのは撮影現場なのですから!! でも、映画はやはりなにも知らずに観る方がショックも大きいもの…… この本では、ずいぶん映画の内容について深く言及されていますので、ぜひ「鬼が来た!」をご覧になって、その後にこの本を読まれることをお薦めします。

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(文:宮崎暁美)
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