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女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
(1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

『江南ブルース』プレミア上映会
主演イ・ミンホ来日記者会見 & 舞台挨拶レポート

7月12日(日)          
於:パシフィコ横浜国立大ホール


韓国で今年1月21日に公開されるやいなや、初登場第1位、200万人を超える観客動員記録を打ち立てたアクションノワール大作『江南ブルース』。いよいよ日本でも10月17日(土)からシネマート新宿、シネマート心斎橋ほかで全国ロードショーとなります。
暑い熱い夏の最中に主演のイ・ミンホが来日して行われたプレミア上映会と記者会見の模様を、公開直前となった今、お届けします。

*ストーリー*
1970年、ソウル。クズ拾いをしながらぼろ小屋で寄り添って暮らすジョンデ (イ・ミンホ) とヨンギ (キム・レウォン) 。「暖かい床で寝れる日が来るかな」「戸籍もないのに?」「銀行強盗して大金を手に入れようか?」「ちゃんとした床で寝れる!刑務所で!」と語り合う兄弟のような二人。そんなぼろ小屋さえ、壊されてしまう。全党大会に借り出された二人は、ヤクザが介入し暴動になったところでお互いを見失ってしまう。
3年後、ジョンデは、家族として受け入れてくれた組織の元ボスのギルス(チョン・ジニョン)の真面目に暮らしてほしいとの願いとは逆に、成功したいと夢見て、情報と権力を握るミン社長 (キム・ジス)のもとで江南地区の利権争いに身をやつしていた。そんな中、ジョンデは明洞派の中堅ボスになったヨンギと再会する。敵同士となったジョンデとヨンギ。政界も介入し、義理と陰謀、そして裏切りが渦巻く江南の土地を巡る壮絶な争いが始まる・・・

作品紹介 http://cinemajournal-review.seesaa.net/article/427207159.html



◎記者会見

12時からのプレミア上映会第一部が終了し、お客様の退場した後の大きなホールで記者会見が行われました。 司会はみんしるさん。


みんしるさん                    イ・ミンホ    

― 初主演作に本作を選んだ理由は?

ミンホ:これまでドラマを通してラブストーリーや王子様のイメージがあったと思います。映画では深みのある役柄をと思っていた時に、ユ・ハ監督に出会い、この作品に出演することになりました。

― 男らしい役柄で、激しいアクションシーンもあって、怪我もされたそうですね。

ミンホ:いつもアクション映画には怪我は付き物ですよね。棒の場合は小さな怪我で、例えば足の爪がはがれるとか、足をひねるといった程度でした。

― もっとも大変だったシーンは?

ミンホ:アクションシーンのハイライトで、泥の中でのシーンです。1週間くらい、150人の人たちと苦労して撮りました。

― 最後のほうの名シーンですね。キム・レオンさんとの共演で、野心と友情との狭間で揺れ動く、感情表現が難しい役柄を演じるにあたり心がけていたことは?

ミンホ:出口の見えない若者で、やりきれない青春をおくっている役どころです。背景は違うけれど、今の時代にも置き換えられると思います。「より良い人生を生きるには」と、常に考えている人物を演じることに重点を置きました。

― 見所や好きなシーンは?

ミンホ:これまで王子様や財閥の御曹司のイメージがあったと思いますが、今回は、最初から汚い姿でゴミ拾いをしているので驚かれると思います。また、「このままではいけない」「変わらなければ」と、ジョンデが動き始めるところがあります。ぜひ注目してみてください。

― 映画は初登場で第一位でした。出演したことで、新たな変化は?

ミンホ:映画を避けていたのは、主演になると責任が伴うので、受け入れられる年齢になったらと思っていたからです。これからは映画やドラマで深みのある姿を見せることができればと思っています。どうぞよろしくお願いします。


最後にフォトセッション。
ここでは、やっぱり素敵な笑顔で応じる王子様でした。



イ・ミンホ

「今日は暑い中、お集まりいただき、ありがとうございました。これからの暑い夏、暑さに気を付けて幸せにお過ごしください。アリガトウゴザイマシタ」と挨拶をして、手を振りながら退場。ファンならずとも、思わずうっとりしてしまいました。



◎プレミア上映会 舞台挨拶

5千人収容のパシフィコ横浜国立大ホールは、ファンの女性たちでほぼ満席!
熱気満々です。司会は、記者会見と同じく、みんしるさん。

司会:心も身体も熱く燃えるのではという暑さですね。第一部を終えて、第二部の上映です。第一部に参加された方も大勢いらっしゃいますね。(手がたくさん挙がる)先ほどは上映後の舞台挨拶でした。第二部は上映前の挨拶です。さて、誰が登場してくださるでしょう? この日の為に、日本にいらしてくださいました。第一部のときは、上映後でしたので、「キム・ジョンデ sii」と役名で呼び込んだのですが、今回はどうしましょう? オッパ(お兄さん)がいいですか? 勇気を振り絞って、「ジョンデ オッパ」で、お呼びしましょう。息子みたいという方もいると思いますが、「ジョンデ オッパ」で大きな声でよろしくお願いします。お化粧チェックも終わりましたか~

(さすが、みんしるさん、先ほどの記者会見とはぐっと変わって、ファン心をくすぐる司会です。)

「ジョンデ オッパ」の掛け声にイ・ミンホ登場。歓声があがります。
ファンに向けて手を振るイ・ミンホ。

ミンホ:映画を観る前で活気に溢れていますね。

司会:作品の色が重くて、第一部の時は映画を観た直後で、ちょっと静かでしたね。上映前に盛り上げるほうがいいですね。

ミンホ:ミナサン コンニチワ。イ・ミンホ デス。オヒサシブリデス。ホントニ アイタカッタデス。

司会:映画で皆さんに挨拶するのは初めてではと思います。やはり違いますか?

ミンホ:この会場で公演したことはよくあったのですが、映画でお会いできるのは格別です。

司会:映画の撮影の時もファンの皆さんの応援があったと聞いています。どんな映画か座ってお話を聞いてみましょう。
その前に、6月22日はミンホさんの28歳のお誕生日でした。ファンの皆さんはすでに色々お祝いされていると思いますが、大勢一緒の空間でお祝いするのはまた違うと思います。

会場一同: お誕生日おめでとうございます!

ミンホ:アリガトウゴザイマス。 幸せです。

司会:ミンホさんからも皆さんにプレゼントがあります。ご自身で直接作詞した「Thank you」です。どんな気持ちで歌詞を作られましたか?

ミンホ:実はいつのまにかドラマ「花より男子」から6年経ちました。いつも心の中で感じていることを文字で表現すれば照れくささも隠して皆さんに届けることができるかなという思いで書きました。


(C) 2015 showbox / mediaplex and m.o.vera pictures ALL RIGHTS RESERVED.

司会:『江南ブルース』について、初めて観る方に、どんな映画でどんな役を演じられたのか説明していただけますか。

ミンホ:時代は1970年代。ソウルの江南が舞台です。何も未来の見えない若者たちが将来を夢見ている姿を描いています。

司会:予告編が公開された時に、ミンホさんの荒々しい姿に皆が驚かれたことと思います。台本をいただいた時に、どう思いましたか?

ミンホ:元々男性的な作品が好きなので、それほど驚かなかったです。最初にみた修正前の台本は、とても強烈だなと思いました。

司会:映画は1970年代。ミンホさんの生まれるずいぶん前に生きた人物を演じるのに当って、心配されたことは?

ミンホ:序盤のシーンで、ゴミ拾いの格好をしています。御曹司やラブストーリーの王子様のイメージを打ち破れるか心配しました。

司会:打ち破っていますよ。ファンの皆さんは私の王子様と思っているので、どんな格好をしていても王子様。どんなに汚い格好をしていても綺麗なんですもの。でも、今回のミンホさんは違うぞというのが最初から伝わってきました。

ミンホ:ファンの皆さんもいつも同じ姿を望んでるわけでないと思います。この作品はかなり変化。前と違うイメージです。これから30代になって、変化していくスタートになったと思います。


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司会:10月17日公開です。海外各国でも上映を控えています。
ここで、イ・ミンホの Yes or No のコーナーを!
キム・ジョンデの格好をしながら、どんなことを感じていたかを3秒で。
まず、練習問題です。自分から見ても、自分はカッコイイ?

ミンホ:(すぐに、X を出します)

司会:皆さんカッコイイとわかってるからいいですね。
では、自分から見ても、キム・ジョンデのキャラクターはカッコイイ?

ミンホ: Yes Yes!
自分の人生を変えようとしている姿勢がとてもカッコイイ。
誰でも生きていく中で、ミスはするもの。しっかり受け止めて、ミスをしないようにすることが大事。懸命にいい方向に人生を変えていこうとするのがいいですね。

司会:撮影中にあまり大変で家に帰りたいと思ったことがある?

ミンホ:Yes Yes Yes Yes・・・ ほんとに帰りたいと思うことがたくさんありました。
何より、ほんとに暑かったです。それと、大変なシーンがあって・・・。少し怪我はあったけど、撮影に支障があるほどじゃなかったですが。

司会:男らしい荒々しい姿で、『江南ブルース』以来、男性ファンが増えた?

ミンホ:Yes! 映画を観てくださった男性からカッコよかったと声をかけていただくことがあります。

司会:男性から言われるのも、気持ちいいですよね。

ミンホ:そうですね。女性の方はカッコいいより、可哀相という人が多かったです

司会:王子様、御曹司のキャラから、あまりにダサい格好をしてもカッコよくて、スタッフが困ったことがある?

ミンホ: Yes  最初に出てくる姿が、貧しくて憐れに見えないといけないのに、そうは見えなくて、顔を黒く塗ったりしました。

司会:ほんとに役に入っているんですよね。映画を観て、あんな外見だっけ?とがっかりしたことがある?

ミンホ:Yes! ルックスというより、初めて人を刺すシーンがあって、眼差しが凄くて、いつにない自分を発見した思いでした。

司会:これで、Yes Noコーナーは終ります。10月17日から公開です。こういうところを観てほしいというポイントは?

ミンホ:人生の中で誰しもより良く生きたいと思うと思います。出口のない人生が描かれています。今の人生、なかなか満足のいくものだと思っていただければと思います。

司会:最後のメッセージを、お立ちになってお願いします。

会場:え~~~

ミンホ:日本に来たのは久しぶりです。色々な仕事に追われていました。またすぐに皆さんと会えるようにしたいと思います。今回は作品を通じて会えるのが嬉しいです。
アイシテル アリガトウゴザイマス



この後、映画上映。
ほんとに骨太の映画で、いつもの王子様スマイルを封印したイ・ミンホの姿に、ファンは驚いたことでしょう。
上映が終わってロビーに出ると、「ハイタッチ券をお持ちの方は、こちらへ」と係の人たちが誘導していました。ベイブリッジを臨む素敵な夜景の海辺に、すでに大勢の女性たちの列が出来ていました。お昼12時からの第一部から参加されたファンの方たちにとっては、待ちわびたハイタッチ会がやっとこれから始まるのだなぁ~と思いながら、会場を後にしました。

取材:景山咲子

『江南ブルース』
配給:クロックワークス
2015年/韓国/135分/カラー/シネスコ/5.1ch
公式サイト:http://www.gangnam-blues.com/
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★2015年10月17日(土)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国ロードショー

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