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女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
(1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

『桜田門外ノ変』完成報告会

2010年7月25日(日)水戸市千波湖・桜田門オープンセット内特設ステージ


『桜田門外ノ変』は、「茨城県の地域振興、観光誘致につながる直接的な映画作りを地元主導という形で作ることはできないか?」という、茨城県民の方々の熱い想いを元に製作された映画です。 水戸市・千波湖畔に桜田門外周辺を再現した総工費2億5千万円の巨大なオープンセットを建て、雪の撮影時のため、セット全体に70トンもの寒水石を敷きました。 報告会は気温42度(体感温度50度以上)の猛暑の中、行われました。


◆ 監督・脚本:佐藤純彌

この映画が企画されたのは約2年前ですが、撮影が始まったのは今年の1月20日からです。映画というのは必ずしもご覧になっている順番どおりには撮らないので、ラストシーンの官軍が入場するシーンから撮りました。その時は雪はなかったんですけど、それを撮り終わってから今度は雪景色にして、襲撃のシーンを撮りました。映画をご覧になるとわかると思いますが、そうとう激しい乱闘シーンになっていますから、俳優たちは大変だったでしょう。それから更に4月まであちこちで撮影は続きましたが、水戸の人たち、茨城の人たちの熱い想いが僕を支えてくれていたと思っております。この映画を作るきっかけになったのは伝え聞きますと、ある茨城県庁の方が茨城県の知名度が全国で45位なのが大変残念なので、是非茨城県の知名度をあげたいということだったらしいんですけど、この映画で茨城県水戸の知名度が少しでも上がってくれれば僕としてはお役に立てたのかなあと思っております。映画は2時間16分ぐらいでちょっと長いですが、たぶん皆様方飽きることなくご覧になれる。ここに今、いらっしゃる俳優たちの熱演をご覧になっていただけると、たぶん見終わって1800円は高くなかったと思っていただけるような映画になっていると思いますので、是非劇場まで足をお運びいただきたいと思います。


◆ 佐藤鉄三郎役:渡部豪太

このあいだ試写を見せていただいて、とてもすごい映画に出させていただいているということに改めて気付きました。役者、お芝居をやる人間としてこの作品に関われたことは、本当にすごく貴重な体験だったと思います。これを糧にもっともっといろんな作品に出たいと思いました。僕は茨城県日立出身なんですけど、故郷の空の下で、ここでお芝居をできたことがとても楽しくて素敵な体験だったので、皆さんに見ていただけることを祈っています。是非映画館に足を運んで、映画を映画館で観てください。よろしくお願いします。







◆ 桜岡源次衛門役:本田博太郎

茨城県水戸市曙町出身の本田博太郎です。40年前、田舎から出て東京の地で俳優を勉強して、こういった形で佐藤監督の作品に参加でき、またふるさとに微力ながらお返しができたと思っております。桜岡源次衛門は、台本を読んだ限りでは父にとっても精神性が近いもので、亡き我が父に捧げる想いで芝居をしました。台本の隅には「亡き父に捧げる」と書いておきました。たぶん親父も喜んでいると思います。水戸魂がこの映画によく表れております。是非見てください。








◆ 岡部三十郎役:渡辺裕之

この間試写を見てきました。本当にすごい映画です。そしてわかりやすい。彦根の人には悪いですけど、改めて井伊直弼が憎たらしくなりました(笑)。そして水戸で生まれて、水戸藩士の想いが僕にも流れているということに対して、非常に誇りを持ちました。是非見ていただいて、人伝えに親から子へ、子から孫へという風に、映像を持って伝える作品にしたいと思いますのでご協力よろしくお願いします。
茨城・水戸というと、納豆・あんこう・水戸黄門さんとずっと何年もそれしかないように思われてきた我々にとって、本当はもっと世界に誇るべき人や史実があったことを知らせたくて知らせたくて。実は水戸黄門さんより藤田東湖が僕のアイドルです。文武両道の祖です。今回この役をやって、岡部三十郎がアイドルとしてひとり加わりました。ここの桜田門外で血しぶきが舞って、剣豪達がいざ戦う襲撃の場になると、叫びながら必死で全然かっこよくないんですよ、立ち回りがね。でもああいうものだったんだろうなと思います。すごく壮絶なシーンに撮っていただきました。改めて、国を変えようと思う水戸市民、茨城県民の元々持っている使命感というかそういうものが表現できたなあという映画だったと思います。


◆ 関鉄之介役:大沢たかお

今年1月にクランクインして、ずっとここ茨城水戸で撮影させていただいて、本当にその時から今日ここで完成して皆さんの前でご挨拶する日をずっと楽しみにしてました。スタッフ、キャスト全身全霊、心をこめて撮った作品になっています。僕も試写で見させていただきましたが、自分で出ていながらも、とても考えさせられるすごく貴重な作品になりました。10月16日公開ですので、是非劇場でご覧ください。そして本当に改めてボランティアの皆さん、水戸市の皆さん、心から感謝しています。2月は寒い雪の中での撮影で、それでもボランティアの皆さんがいつも僕らに暖かいものを出してくれて、エキストラの人たちもいつも文句ひとつ言わず笑顔でやってくれたことがすごく励みになって、みんなに支えられてできたこと、そして本当にこんなに素晴らしいセットの中でできたことをすごく感謝しています。改めて本当にどうもありがとうございました。
彼らの日本を想う、国を想う強い想いみたいものが映像を見ているとすごく画面からあふれてきて、演じていてももちろん感じたり、いろんなものを読ませていただいても感じていたりしたんですけど、改めて見てね、そういう強い想いみたいなものを感じて、今、自分の中で何か足りないものとか、何か埋まってないものに、ちょっと気付かされるような、そんな作品になったような感じがするので、ひとりでも多くの人にそれが届けば嬉しいなと思います。



報告会のあとは、主題歌「悲しみは雪に眠る」を歌われたalanさんも交え、報告会にいらした一般の方々の前でフォトセッション。出演者の足元には寒水石が敷き詰められています。



『桜田門外ノ変』 http://www.sakuradamon.com/
出演:大沢たかお/長谷川京子 柄本明 生瀬勝久 渡辺裕之 加藤清史郎 西村雅彦 伊武雅刀 渡部豪太 本田博太郎/北大路欣也
原作:『桜田門外ノ変』吉村昭(新潮文庫刊)
脚本:江良至・佐藤純彌
監督:佐藤純彌
協賛:社団法人いばらき映像文化振興会館
協力:『桜田門外ノ変』映画化支援の会・茨城県・水戸市


© 2010『桜田門外ノ変』製作委員会

10月16日(土)より全国ロードショー!



『桜田門外ノ変』のオープンロケセットは期間限定で、公開されています。
<オープンロケセット・記念展示館>
公開期間:2011年3月31日まで(予定)
会場:水戸市千波湖畔 ふれあい広場・さくら広場
入場料金:大人800円 こども500円
開催時間:9:00~17:00(最終入場は16:00)
主催・お問い合わせ:『桜田門外ノ変』映画化支援の会
     http://www.mitoppo.jp/


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(取材:金子ひろみ)
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