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女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
(1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

2010阿密特・アーメイ世界巡廻演唱會来日ライブレポート
AMIT・A-Mei Live in JAPAN

デビューから14年たつのに、今も変わらず若々しいアーメイ。
今回のライブは肩に角がついたユニークなデザインの黒の革ジャンで凛々しく登場

2010年 4月18日(日) 赤坂BLITZ


台湾の歌姫、アーメイ(阿妹)こと張恵妹(チャン・ホェイメイ)の来日ライブに行ってきました。

張惠妹は台湾東部台東の、原住民、プユマ/卑南族出身の歌手。
1996年、原住民の音楽を取り入れた「姉妹」でデビューし大ヒット。続くセカンドアルバ「BADBOY」も大ヒット。抜群の歌唱力と、パワフルでリズム感溢れる歌い方で人気者に。しかも、パワフルなだけでなく、バラードでは情感溢れる歌い方で人を感動させる表現力を持ち、あっと言う間に中華圏の歌姫になりました。
アーメイがデビューした頃、中国、香港、台湾の音楽にのめり込んでいた私は、よく香港や台湾の音楽番組を見ていたので、アーメイの躍進振りを目の当たりに見ました。今でも、彼女が歌う姿が目に焼きついています。
そして、いつか彼女のライブを見たいと思っていましたが、音楽劇 「トゥーランドット」で来日した時も、2008年の日本での初ライブの時も見逃してしまって、残念に思っていました。
もう、日本でのライブはないかなと思っていたら、この4月に再度来日してくれました。


  肩の角が印象的な衣装              パワフルなアーメイ     

今回のライブのタイトル「阿密特」は、アーメイのプユマ族の名前アミト。アーメイの分身としての阿密特。アーメイは新たな挑戦として、2009年、アルバム「阿密特/張惠妹 意識專輯」を発表しました。これまでの音楽にとらわれないコンセプトということで、少しハードロック調の歌から始まっています。
このアルバムの曲を携えて、阿密特としての日本ライブを行いました。

「歌うために生きる、音楽のために生まれる」と称されたライブは、まさに歌い手として、彼女の天性のの資質と存在感を感じさせるものでした。「AMIT」という、かなりハードロックな曲から始まったライブ。生の歌の迫力、言葉はわからなくても歌が心に響いてきました。。
パンチのきいた歌では、カメラを抱えて一緒にノリノリで聴いていました。
「Open Your Eyes」など、バラード曲は、しっとりと聴かせます。

しっとり歌い上げるアーメイ 靴は豹柄のハイヒール!
しっとり歌い上げるアーメイ    靴は豹柄のハイヒール!  

  はじける笑顔のアーメイ              2階席にも目線を      

今回、ギターやドラムなどバックバンドには日本人(keyboards/加藤伸也、guitar/大村孝佳、base/堀川真理夫、drums/平山牧伸 )および、日本で活躍しているマーティン・フリードマン氏が起用され、すてきなコラボレーションが実現しました。コーラスは台湾の方たち。アーメイに負けず劣らず、迫力ある歌い手でした。


  フリードマン氏のギターには誉の字が!              コーラス隊もパワフル      

MCはほとんど北京語でしたが、「イケメン」とか、時々、日本語が飛び出ました。
そして日本の曲を3曲歌ってくれたことも、個人的にはとても感動でした。「涙そうそう」「壊れかけのラジオ」「天城越え ロックバージョン」の3曲でしたが、特に「天城越え ロックバージョン」は鳥肌ものでした。また、「壊れかけのラジオ」は、アーメイ自身が何度も何度も聴いた大好きな曲だそう。


観客席は赤のペンライトで大盛り上がり

3時間近いライブでしたが、衣装は着替えず、最初から最後まで背中に角のようなものがあるユニークなデザインの黒い革ジャンに、豹柄のひらひらしたもの(スカートというのかな? ピーターパンのような感じ)、靴は豹柄のハイヒールという出で立ち。アンコールではTシャツっぽい軽装に着替えて出てきて、最後はみんなで手をつないでカーテンコールになりました。


アンコールには違う衣装で登場

フィナーレ

日本語はもとより、北京語、広東語、上海語などが飛び交い、アジア各地から集合したファンによるオールスタンディングのライブは、熱気に包まれ終了しました。


初期の頃の曲は結構聞いていたのですが、最近の曲は聞いていなかったので、予習しようと慌ててライブ1週間くらい前に、彼女のCDやDVDを探し回りましたが、タワーレコードやHMVなどは中華圏のアーティストコーナーが縮小になっていて、彼女のものはほとんどありませんでした。それではと思い、中国人がやっているお店にと、新宿、大久保、池袋と巡りました。続けてライブが予定されていた羅志祥(ショウ・ルオ)のものも含めて探し回りましたが、あんなにいっぱいあったお店そのものがなくなっていました。頼みの綱の「知音」がなくなっていたのはショックですらありました。

思えば私自身も、10年くらい前にはしょっちゅう、そういう店に入り浸っていたのに、この数年行っていなかった。時代の趨勢を感じました。それにしても、その後、崔健も15年ぶりに来日ライブを行ったので、この2ヶ月久しぶりに中国語圏の歌に浸ることができました。

張恵妹は映画には出演していないようですが、これまでもシネジャでは、台湾原住民出身の歌手のライブを紹介してきましたので、彼女のライブを紹介しました。

これまでの記事

サミンガ・ライブ “ただひとつだけ”の声を持つ太陽の歌姫
http://www.cinemajournal.net/special/2001/saminga/index.html

『トーテム』公開記念 スミン来日ライブレポート
http://www.cinemajournal.net/special/2009/totem/index.html

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(取材・撮影:宮崎暁美)
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