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女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
(1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

『僕らのワンダフルデイズ』初日舞台挨拶レポート
ミドルエイジにエールを送る映画

星田良子監督、稲垣潤一、段田安則、竹中直人、宅麻伸、齋藤暁、浅田美代子、奥田民生

(写真左から 星田良子監督、稲垣潤一さん、段田安則さん、竹中直人さん、宅麻伸さん、齋藤暁さん、浅田美代子さん、奥田民生さん)

2009年11月7日(土) 角川シネマ新宿 にて


神林噛歯(かんばやしかんば)
竹中直人さん“友人”の
神林噛歯(かんばやしかんば)

この舞台挨拶の司会を務めたのは、竹中直人さんの友人を名乗る神林噛歯(かんばやし かんば)さんという触れ込みですが、なんのことはない。神林噛歯と名乗る竹中さんが司会でした!
タキシード姿で登場し「カンバ」って呼んで!と会場に呼びかけ、会場から「カンバ!」と大合唱で返ってくると、ノリノリで一人づつゲスト呼び込みを始めました。宅麻伸さん、段田安則さん、斉藤暁さん、稲垣潤一さん、浅田美代子さんらキャストの皆さんと星田良子監督が登場です。またサプライズゲストとして、この作品の音楽プロデュ―スを担当し、楽曲を提供した奥田民生さんも登場。開口一番「朝、スーツで家を出たのにサプライズ感を出せということで、新宿の画材屋にでもぶらっと来たけど、舞台挨拶があるから急遽駆けつけという演出のこの服になりました」と笑わせます。宅麻さんからは「今日は竹中君がいないけれど、すっきりしていいかも」と言われる始末。「その通り」と答えた神林に場内は大笑い。

司会 神林噛歯:この『僕らのワンダフルデイズ』は、50歳を過ぎて余命半年というオッサンが、家族にひとつの音を残したいと考え、高校時代に組んでいたバンド“シーラカンズ”を再結成してナイスミドル音楽祭に出るという話です。人は決して一人では生きていけません。多くの人の支えで生きていけるのです。この映画には美しい感動と涙と笑いがたくさん詰め込まれています。
というまじめな発言から、各人へ何か一言と振ります。

段田:映画を撮っているときは、このメンバーで楽しい現場でした。演じている方ばかり楽しくてもしょうがないので、今日はゆっくりと観ていただきお客さまにも楽しんでもらえたら、これほどの喜びはございません。今日は本当に来ていただきありがとうございました。

段田安則 斉藤暁
段田安則さん         斉藤暁さん

斉藤:この映画は大変楽しかった。できれば、続編ができれば良いなと思ってます(拍手)。

稲垣:『僕らのワンダフルデイズ』は、涙あり笑いありのほのぼのとした映画です。この映画に参加でき、共演者の皆さんと出会えたことが財産です。


稲垣潤一さん           浅田美代子さん

浅田:撮影はすごく楽しく、とても楽しい家族ができました。男の友情がたっぷりと描かれている映画ですが、皆さんどうぞ楽しんで行ってください。

星田監督:今日は本当にありがとうございました。舞台挨拶として、このようなステージに上がった映画は初めてなので、感無量です。是非、楽しんでいただければと思います。ありがとうございました。

星田良子監督
星田良子監督

神林噛歯:大人になって始めたもので、とても面白くて、今日観に来てくださった方々にお勧めしたいものありますか? これは、絶対に聞いてくださいと言われた質問なんです…。

宅麻:今回ギターを初めて経験しました。うまくいかず、苦しいことが先に立ったけど、完成したものを観て報われたと思いました。皆さんも青春を思い出して何か始めたらどうでしょうか? 全く初めてだったので、ギターの練習は大変だったのですが、満足いく結果が出たと思います。演奏は間違ってないと思いますので安心してごらんください。

宅麻伸
宅麻伸さん

段田:大人になって始めたものですね。最近ゴルフを始めました。最初は嫌だなと思っていたのですが、今は楽しんでやっています。皆さん、もし機会があればやってみると楽しいと思います。下手なのでたくさん歩きますが、それが体の健康にも良いようです。
「フォームを見せてみろ」と噛歯に突っ込まれ、スイングのまねをする段田さんに会場から拍手がおきました。

斉藤:僕はトランペットを吹きますが、今回初めてキーボードをやってみました。キーボードというのは右手と左手の譜面があるんです。これが一番の難事でした。まずは右手を覚えて、次は左手。それで、左右一緒にやると、今度は右手を忘れていて、これは大変でした。なので、これからはトランペットに戻ります(笑)。今度はトランペットの映画を作りましょうよ。

稲垣:最近、Twitterを始めてはまっています。Twitterって、上手く説明できないのですが、ショートメールみたいな140文字までで会話するようなものです。それにはまっています。

星田:稲垣さんは、この映画の撮影中に再婚されたんです。(会場:拍手)
と、監督から突っ込みが入ると、会場から拍手が起こった。

浅田:この映画の途中でも、再婚できませんでした(笑)が、ネットサーフィンにはまりました。ネットからネットへのネットサーフィンです。面白いですよ(笑)
ひとつのネットを見たら、次のネットに行って、色々なことを調べたりしております。

奥田:マッサージです(笑)。肩こりし始めたのでマッサージを始めました。マッサージは楽しいです。効くことが楽しいです。

奥田民生
奥田民生さん

噛歯:監督、それでは最後に締めをお願いします。

星田:爆弾が破裂したり、殺人やカーチェイスもありません。ただ日常の機微を描いた作品です。映画を観ていただいて自分にもこんなことあったなと思っていただくことで、もしかしたら皆さまの日常にも少し明かりが灯ったり、あるいは意外と日常って良いかもしれないという気持ちになっていただけると嬉しいです。
そして、何よりも見どころは、この5人のシーラカンズの演奏だと思います。劇中の歌は、本当に自分たちで歌っています。今日は来ていないのが残念ですが(笑)、竹中さんは何テイクも自分で歌っていて素晴らしかったんです。本物の演奏と、奥田さんの楽曲が本当に素晴らしいできになりました。実は最後に泣けます。ですから、エンドロールになってもお立ちにならずに、この客電が付くまでしみじみとその歌を最後まで聞いていただけるとありがたいです。
どうもありがとうございました。

僕らのワンダフルデイズゲスト
僕らのワンダフルデイズゲスト


ハプニングあり、笑いありの楽しい舞台挨拶でした。
この作品気にはなっていたのですが、舞台挨拶で初めて女性監督の作品ということを知りました。監督は長いことTVで活躍していて、『ジュテーム~わたしはけもの』で、2008年映画デビューし『僕らのワンダフルデイズ』が2作品目だそうです。

53歳・サラリーマン。余命半年と知ってしまった藤岡徹(竹中直人)は、最も輝いていた高校時代にバンド活動をしていたことを思い出し、残された時間にその高校時代のバンド「シーラカンズ」を再結成することを決意する。そして、ナイスミドル音楽祭に出場することを目指して、バンド練習に励む。人生半ばを過ぎた男たちと、周りの人たちを巡る物語。

笑わせたり、深刻になったりしながら、ほんとにワンダフルな人生を送るにはということを考えさせてくれる作品です。

11月7日(土) 角川シネマ新宿ほか全国ロードショー!
配給: 角川映画


余命半年と知り落ち込む藤岡徹             シーラカンズのメンバー
© 2009『僕らのワンダフルデイズ』フィルムパートナーズ

シネマジャーナル作品紹介は下記に
http://www.cinemajournal.net/review/index.html#wdays

公式 HP >> http://www.w-days.jp/

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(取材:宮崎 暁美)
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