女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
(1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

日本公式サイト リニューアルオープン記念
パク・シニャン来日レポート

パク・シニャン
©Frau International

ドラマ「パリの恋人」で、財閥御曹司の颯爽とした青年実業家を演じ、日本でもぐっと人気の上った演技派俳優パク・シニャン。6月6日に公式ファンサイト「パク・シニャン オフィシャル ファンクラブ」Park Shin Yang OFFICIAL FAN CLUBがリニューアルオープンしました。これに先がけパク・シニャンが来日し、株式会社フラウ・インターナショナル主催で記者会見とファンミーティングが開かれました。

(株)フラウ・インターナショナル http://www.frau-inter.co.jp/  
オフィシャルサイトアドレス http://park-shinyang.com(PC&携帯)
問い合わせ先 info@park-shinyang.com

☆記者会見

2008年5月24日(土)  於 ハイアット リージェンシー 東京

大雨の中、会場に駆けつけた大勢の記者の前に、シニャン氏は胸元で可愛く拍手しながら登場。爽やかな笑顔が素敵です。

◆挨拶◆

シニャン:こんにちは。来日は(昨年クリスマスの)横浜以来です。またお会いできたことを嬉しく思います。

◆司会者より代表質問◆

— 公式サイトがリニューアルされますが、新しいサイトを通じてどのような活動をされる予定ですか? 

パク・シニャンシニャン:今まで日本で公式サイトはありませんでした。この度、フラウ・インターナショナルさんの助けを得て、公式HPが出来ることになり、記念イベントを行います。日本語も歌も上手い訳ではありませんが、何らかの準備をしたという姿勢をお見せしたいと小さなコンサートを行うことになりました。公式HPを通じて、日本のファンの皆様とコミュニケーションが取れるようになります。どこで何をしているのか、どういう活動をしているかなど、より多くの情報を提供して、私のことを身近に感じていただけるようになると思います。

— ドラマ「銭の戦争」が日本でも好評です。撮影の時の思い出などお聞かせください。

シニャン:日本で人気ありましたか? ほんとですか? 気になっていたのですが、ほんとですか?

(会場から、記者たちがうなずく姿を見て、信じられない様子で二度確認するシニャン氏。首をかしげる姿が可愛い!) 不思議な気分です。でも、気持ちがいいですね。「銭の戦争」は、これまでこういう素材はなかったので、私自身出演しているにもかかわらず、はたして興味を持ってくれるのかと心配していました。韓国では、実際好評でした。日本でも好評と聞いて嬉しいです。「銭の戦争」では、98%位の場面に出演しています。ほとんど出ていない場面はないので、皆にいやがられるのではないかと思う程でした。 この作品を通じて、いい友人に出会うことができました。 チャン・テユ監督のことなのですが、監督は外見的にも私と似ています。監督もずいぶん前からパク・シニャンと似ていると周りの人と話していたようです。出会った頃には、ぎこちない時期もありましたが、打ち解けてからは監督と色々な話をしました。テレビドラマを作りながら、これほど息のぴったり合う監督に出会えるとは思いませんでした。今まで色々な映画やドラマに出演しましたが、5本の指に入る程嬉しい出来でした。新しいプロジェクトも一緒にやっています。何か?と聞いてくださるのですよね?

— はい、まさにしようと!

シニャン:(笑う) 「風の画員(絵師)」という朝鮮時代に有名だった絵画家を描いたものです。

— チャン・テユ監督と一緒に・・・ですね?

シニャン: ハイ、ソウデス! (日本語で強調して答えるシニャン氏に、会場は笑いに包まれました。)

— まだ放送されていませんが、少しだけ見所を教えてください。

シニャン:撮影にはすでに入っています。昨日も撮影し、今日、日本に来ました。昨日、30m位の崖から落ちるところでした。私の知る限り、韓国で始めて画家をテーマにしたドラマです。知られない存在だった画家とその弟子との間の友情を描いた作品で、同タイトルの小説を元にしています。小説の反応がよかったので、映画にも期待しています。

— 怪我などされませんように、撮影を続けてください。

パク・シニャンシニャン:カムサムニダ (と、深くお辞儀)。  常々私にどんな役柄を演じて欲しいと皆さんが思っているのか…と気になっていたのですが、この度、日本で公式HPができるので、皆さんの声を寄せていただければと思います。自分のことを誰かが心配してくれるのはとても嬉しいことです。リニューアル記念に意見を寄せてくださった方一人を抽選で選んで、その方の希望のドラマを作ろうと思います。

— 明日、東京でファンミ。明後日、大阪でファンミ。日本滞在中、ここに行ってみたい、食べてみたいということは?

シニャン:今まで美味しいものを食べ歩いたりしていないなぁと。実は食べ物にはあまり興味はないです。以前に美術館に行ったことがあって、ピカソ展をしていました。池と庭のバランスが素晴らしかったです。また、公園や建物に興味がありますので、町を歩きながら観ていました。

— 今後の活動計画や、日本での予定は?

シニャン:現在撮影に入っているドラマ「風の画員(絵師)」の撮影を続け、今年末に放送予定です。 日本に来るたびに少なからぬプレッシャーを感じます。不慣れな歌の練習もしなくてはなりません。ファンの皆さんとたくさんお話したいけれど、日本語ができないので歌を歌うことにしました。私の友人が観ても、いい舞台だったよと言って貰えるようなものにしたいと思います。

◆会場より質疑応答◆

— 前回、新しいことをするのが好きとおっしゃっていましたが、ファンクラブでチャレンジするとしたら?

シニャン:今、頭の中にあるのは、ファンの皆さんと世界旅行することです。また、家やホテルをデザインするとか、どんなドラマを作ったらいいか皆さんと交渉しながら作っていくなど、新しいことをたくさんする為に出会いができるように一生懸命考えてみたいと思います。

— 新しいドラマの撮影中ですが、「パリの恋人」や「銭の戦争」は現代劇、今回は時代劇。役作りで工夫されていることや思い出を聞かせてください。

シニャン:私個人の意見ですが、正直申しあげて今までの歴史物は硬いし、あまりにも嘘っぽいという思いもありました。昔は今に比べ遅れている面もあると想像するのですが、その時代の人の感情が今の人の感情と違うとは思えません。 私は今回のドラマが歴史物にのみ属するとは考えていません。大物の画家の話をするのに、その時代の背景を借りてきたのだと捉えています。今までの歴史物よりリアルな感情を描いています。だから昨日も撮影していて死ぬところでした。(笑)

— 日本のファンの方々はどのような存在ですか? 日本のファンとの思い出は?

シニャン:とても特別な仲間たちです。もちろん最初はテレビを通じて皆さんの元を訪れたのですが、日本に来るたびに新鮮な刺激を受けます。日本に来るのは私にとっては新しいものや人に出会う機会。生きている中で、したいことを一生懸命することは、いかに崇高なことかと感じることができます。普通なら、これが大好きだということをなかなか出来ないのではないでしょうか。自分が好きなことは何であるかを考えることが大事。したいことをして生きていこうと。皆さんにもそうして欲しいです。明日のコンサートでは、最初にこういった内容の詩を朗読しようと思います。

*********

パク・シニャン右手でしっかりマイクを握り、左手でしきりにジェスチャーするパク・シニャン氏。「集まってくださるファンのために、下手な歌も一所懸命練習していました」という言葉に、明日のファンミも取材に行ってみよう! と、決意した私でした。(咲)

パク・シニャン氏は、ドラマなどで見かける印象としては、ちょっと神経質な印象がありましたが、人柄の良い、穏やかで若々しいパパという感じでした。質問にも、ひとつひとつ真摯に考え、言葉を選びながら一生懸命に答えている姿に好感が持てました。考えている時の表情と、返答がまとまり?答えるときの笑顔のギャップが何だか可愛らしい方でした。ノープルな表情も素敵ですが、愛嬌のある和める笑顔が何ともお茶目んぐ!(お茶目+チャーミング…ちょっと無理ある造語でしたね〜) 事実、笑顔になると、カメラマンさんのシャッターが一気に倍増しました!(カシャカシャ〜) 今までお会いした韓流スターの中では、ペ・ヨンジュン、イ・ビョンホンと似た落ち着きオーラがありました。(薗)

(取材・撮影: 小泉薗子 景山咲子)

☆ファンミーティング

2008年5月25日(日)午後3時〜  於 渋谷 C.C.レモンホール

C.C.レモンホールに着くと、まだ2時過ぎというのに、長蛇の列。指定席なのに、この熱意! 2時半開場。  グッズ売り場に並ぶ人、ポスターを写真に撮る人… 中に入ると、会場では「サランヘド テルカヨ / 愛してもいいですか」の歌の練習中でした。

開演時間を迎え真っ暗になり、客席から歓声があがります。ピアノが静かに奏でられる中、舞台真中の椅子をさぐりあてながらシニャン氏登場。 昨日の記者会見で予告していた詩の朗読。日本語訳が舞台後ろのスクリーンに映し出されます。 ナディン・ステアの「もし、人生をもう一度やり直すことができるなら」という詩だそうです。 これがきっとシニャン氏の人生の指針なのだろうと思わせる詩でした。 詩の中から一部をご紹介します。

*****

もし人生をやり直すことができたら
もっと失敗しよう 

この人生の旅より、もっとバカになろう
もっといいかげんに生きよう
もっとチャンスを掴もう 

もっとアイスクリームを食べ、豆類を減らそう  (会場大笑い)

先のことばかり考えていきてきたけれど、
今度はいつも、その瞬間、瞬間に生きよう 

私は、旅に出る時、
体温計と魔法びんとレインコートとパラシュートがないと出かけられない人間だった
もし、もう一度人生をやり直せるならば、
今よりもっと身軽に旅にでよう

*****

パク・シニャン
©Frau International

詩の朗読に続いて、一気に「愛した後」「恋人」の2曲を歌い上げます。
歌い終わり、自分でも拍手。そして、出てきた司会者とポンと手を合わせるシニャン氏。 

司会:まずは挨拶を!

シニャン:大勢いらしていただいてありがとうございます。またお会いできて嬉しい!

司会:昨年の船上パーティで「また来ます」と約束しました。すぐに果たしていただきましたね。

シニャン:約束守っていますよね! 日本の友達、ファンの皆様と会うのは刺激。清涼剤のようです。お蔭様で上手くもない歌も練習しなくちゃいけないし・・・

司会:オープニングの詩の朗読と歌、ほんとに素晴らしかったですね。

シニャン:ロシアに留学していた時に出会った詩で、記憶に深く残っているものです。私もいつか死ぬ。ほかの人も。わかってはいることですが、その時に思い出すのは、幸せだと感じた時のこと。好きなことをして生きていきたいと思います。皆さんもそうですね!?

(まさに私も同感。 会場にいた皆が心の中で頷いたことでしょう!) 

司会:昨日到着されたのですね。

シニャン: はい、ありがたいことに、空港にも大勢迎えにきてくださいました。記者会見を終えて、ゆっくり寝ました。

司会:今日は緊張していませんか?

シニャン:緊張しているように見えますか?

司会:実は、緊張をほぐすスマイルガールの皆さんにお越しいただいています。  

(スマ〜イル! と会場。 始まる前に皆で練習していた仕草です!) 

司会:今日は皆さんを楽しませる為に色々なことを用意してくださいました。いったん退場されます。

(舞台の袖で、もう一度会場に深く挨拶するシニャン氏)

スクリーンに昨日の羽田到着からの様子が映し出されます。 空港には出迎えのファンがいっぱい。ホテルに着くと、狭い廊下で時々壁にわざとぶつかってみせるシニャン氏。お茶目です。記者会見を終えると、歌の練習。 そしてスタッフと会食。イェ〜と乾杯して、皆と一緒に楽しそうにビールを飲むシニャン氏でした。

シニャン氏再登場。
今度はマイクを抱えて、低音で歌います。
バックにはドラマの映像。眼鏡をかけてないシニャン氏です。
(黒いベスト、半そでTシャツ、グレーのズボン、黒い靴)

司会:「オッパー!」の声も聞こえていますね。 今の曲は映画の中に出てくる歌ですか?

シニャン:『キリマンジャロ』の中に出てくる「悲しい縁」という歌です。アン・ソンギさんと共演したハードボイルドです。

司会:今日は色々お伺いしたいのですが、まずは、公式HPリニューアルについて、以前のサイトとの違いは?

シニャン:今まで公式サイトには日本の皆さんが自由に質問できるコーナーがなかったと思います。フラウ・インターナショナルさんが皆さんと親しくなれるよう努力してくださいました。

司会:サイトの画面を今日は特別にお見せします。PC、モバイル両方からアクセスできます。モバイル専用コンテンツには。デコメールやシニャンさんのVOICE掲示板、タイトル別にアクセスできるなど工夫があります。ファンの皆さんと具体的にどのような交流をしていきたいですか?

シニャン:セルフカメラで自分を撮って皆さんにお見せしたいです。自分自身がどこでどんな仕事をしているかなどもお知らせしていきます。また、サイトを通じて、どんな役を私にしてほしいかもお聞かせください。通訳してくれる人がまわりにたくさんいますので、どしどし声をお寄せください。(バックに空港での出迎えの場面が映ります)  正直、空港ではとても緊張します。

司会:どうしてですか?

シニャン:もともと緊張する性質なのです。

司会:またスマイルガールの皆さんをお呼びしましょう!(笑) さて、次にドラマや演技の話をお聞かせください! 「銭の戦争」では、色々な姿が見られましたが、ご自身いかがでしたか〜?

シニャン:とても楽しかったです。最初は内容が難しいのではと思ったのですが、スタッフも共演の俳優さんたちもとても良くて。

司会:電車の中でランボーになってみたりしましたね。

シニャン:演技するのは楽しい! 自分でどんな表情かは見えないし、あまり気にしません。学校で演技について学んだ時、与えられた役の中に自分を置けば自然にその役が出来ると言われました。「銭の戦争」の第一回、第二回はほんとに面白いです。もちろん後の回も面白いですよ。お金について色々考えることができます。これまで、お金がない時も、入った時も、あまりお金について考えたことがありませんでした。ドラマは新しい経験を与えてくれるなと。 ところで、皆さんはほんとに私のことが好きで、ここにいらして下さっているのですよね?

(会場、大きな拍手。 「カッコイイ〜」と大きな掛け声。ハングルでも声が飛びます。)

司会: シニャンさんの心の中に浮かぶ四字熟語は?

シニャン:テレビの中で何と言いましたっけ? この2〜3日新しい撮影に入っていて、「銭の戦争」の中で何と言ったか忘れました。
(会場のファンから、ドラマで出た四字熟語がいくつか語られます。)

シニャン:わ〜っ! スゴ〜イ! ホントニ スゴイデスネ! (と、日本語で繰り返すシニャン氏)

この後、「銭の戦争」や、撮影中の「風の画員(絵師)」についての話題がたっぷり続きました。 新作でどんな姿を見せてくれるのか楽しみです。
また着替える為にシニャン氏退場。その間、シニャン氏出演作の映像が流れます。 

白いシャツ、白いズボンに黒いジャケット姿で登場したシニャン氏。 「銭の戦争」のカラオケシーンで歌った「パワーレンジャー」を元気よく歌いながら、会場に下りていきました。もみくちゃになりながら、1階席の後ろの方までぐるっと回って再び舞台へ。 ファンの皆さんの興奮冷めやらぬ様子。

壇上に、フラウ・インターナショナルの方をはじめ、今回の舞台を支えたスタッフが勢揃い。一人一人を丁寧に紹介するシニャン氏。ファンに喜んでもらえる企画をスタッフと一緒に一生懸命考えたことが伝わってきます。 

また着替えるために退場している間に、赤ちゃんの頃からの写真が映し出されます。お絵かきをしている小学生の頃、中学生時代の証明写真、高校生時代にバンドでギターを抱えている姿、釣に興じる海の男、大学時代の舞台姿・・・。弟が持参した鬘を被った姿には会場大笑い。最後に、“一番辛く、一番幸せだった”ロシア留学時代で締めくくられました。

再び登場したシニャン氏、今度はワイシャツにきりっとネクタイを締めて、グレーのジャケットをはおり、ズボンは黒。

司会の方から、シニャン氏のこれまでの人生について質問。小さい頃は暗かったけど、いたずら好きだったこと。野原に積んである藁に火をつけたこともあるそうで、「農家のおじさん、ごめんなさい」と、謝る姿がなんとも可愛かったです。 また、高校2年から大学2年くらいまでは、「どうしてわざわざしゃべらなくてはいけない」と、言葉少なだったそうですが、演劇をするようになって言葉が必要になってしゃべるようになったとか。

司会:小さい頃から俳優になりたかったのですか?

シニャン: いいえ。高校を卒業する頃になって、これからどう生きていこうと考えた時に、会社に通うのは嫌だ、建築デザインをしようかなと思ったけれど、ちょっと違うと。それで演劇を学ぶ道を選んだのです。

司会:俳優として、こんなにも成功すると思いましたか?

シニャン:私、成功しましたか〜? (会場、大きな拍手) まだ成功したとは思えません。 それに、何が成功か・・・ 一生懸命死ぬほどになるまでやることが必要だと。

司会:ロシアにいらして、一番辛くて一番幸せな時期だったという意味は?

シニャン:ロシアは私が勉強に行った頃、経済的に厳しい時期でした。でも、文化的にはアジア全体の50年位先を行っているのではないかと思うくらい素晴らしいところです。おかげで私は、本、演劇、バレエ、サーカスなど、ロシアのロマンを学ぶことができました。とても素敵な経験でした。今度、皆で行きましょうか? 飛行機一機借りましょうか? 

司会:ロシアに一緒に行けるといいですね〜

(舞台上で携帯が鳴り、拾って「モシモシ」とシニャン氏。)

シニャン:ロシアから来て下さいという電話でした!

パク・シニャン
©Frau International

次に、メッセージボードが登場。ロビーでファンの皆さんがこぞって書いていたボードです。 

「シニャン氏、サランヘ」 には、シニャン氏 「I love you, too!」、「抱きしめて!」には、「誰ですか?」と抱く振りを。 ハングルで書かれたメッセージを探して添削する場面も。

続いて、ファンの方から寄せられた質問に答えます。
「今日の気持ちを色に例えると?」 の質問には、「オレンジ!」
色々と質問が続いた後に、シニャン氏から会場に「次回日本に来た時には、何をすればいいですか?」と問いかけると、会場から「コスプレ!」と大きな声がかかりました。 次回、どんなコスプレが飛び出すか楽しみです。 

イベントも終盤、司会の方が「愛を貰ってばかりなので、ファンからの愛を受け取ってください。皆さん、プレゼントお願いします!」と呼びかけ、ファン一同「サランヘド テルカヨ / 愛してもいいですか」の合唱。開始前に皆さんが練習していた曲です。

聴き終わって、神妙な面持ちで感無量のシニャン氏。「最後にもう一回私が歌うことにしましょう」と約束します。

司会:今後の活動についてお聞かせください。

シニャン:これから先、誰かを愛しながら生きていきたいと。それが計画のすべてです。

司会:そこからどう聞いていいか・・・ 深すぎて。

シニャン:では、自分で続けましょう! 今日も愛して、明日も愛して・・・ 私のコメントのせいで困っているようですね。

司会:いろんな愛の形があるので、正直わからないです。

シニャン:冒頭の詩のように、何かをしてはいけないとか、これをしなければ後悔するだろうということは考えないで生きていきたいです。 仕事に対しては一生懸命、人に対しては許す気持ちを。もちろん、頭の中で考えていてもうまくいかないこともあるでしょう。でも、ずっとそうしていくつもりです。

司会:これからも素敵な笑顔でいい作品を作ってください。それでは、最後にもう一度、「サランヘド テルカヨ / 愛してもいいですか」をお願いします。

「パリの恋人」の画面をバックに歌い終わって舞台の袖に消えたシニャン氏を、アンコールの拍手で呼び戻します。 再び登場し、舞台に立膝で座ってしんみりと歌うシニャン氏。 曲はロシア民謡『 Confession;告白 』と後日主催のフラウ・インターナショナルさんから伺いました。 しんみりとした曲でした。

シニャン氏が消え、爽やかな余韻の残る舞台のスクリーンに、冒頭で朗読したナディン・ステアの詩がもう一度映し出されました。自由な心で生きようという思いのこもった詩に、私もこうありたいと誓いました。 

*********

★取材を終えて

実は韓流スターのファンミは初体験でした。 かつて参加したことのある張國榮、劉徳華、鄭伊健、古天樂など香港明星のファンの集いでは、握手やツーショットタイムがあったりしたものですが、今回のパク・シニャン氏のファンミでは、ファンが個別に本人に接するコーナーはありませんでした。けれども、歌ありトークあり、彼の魅力をたっぷり見せてくれる素敵な2時間半でした。 

思えば、私が最初にシニャン氏を観たのは、チョン・ウソン氏目当てでキネカ大森に観にいった『モーテルカクタス』。ウソン氏が冒頭に出てきて、少しプヨプヨのお腹にあらまぁ〜と思いながら観始めたら、ウソン氏の登場は最初だけ。4話オムニバスとは知らなかったのです。それなのに、眼鏡をかけて痩せぎすの貧相な男(すみません!)が、3話目、4話目と続いて出てきて、え〜 なぜこの人の出番が多いわけ〜?と思ったものでした。 その後、韓国文化院の上映会で『手紙』を観る機会があり、あの『モーテルカクタス』の人だと認識。演技派俳優として活躍していることを感じたのですが、ぐっと惹きつけられたのは、「パリの恋人」の青年実業家ハン・ギジュ。「役に自分を置けば、自然に演じられる」と今回のファンミで語っていた通り、これまでに観てきたシニャン氏とまったく違う、アグレッシブな雰囲気でびっくりさせられました。 これからも、様々な姿を見せてくれることとほんとに楽しみな俳優です。

(取材: 景山咲子)
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