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女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
 (1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
 卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
 普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

アメリカで映画を詠む

特別寄稿 Feb. 27, 2001

2月初旬にニューヨークとサンタフェに行き映画にまつわる 短歌を作ってみました。それぞれの映画を思い出して御笑読下さい。

古ぼけた乗り合いバスの小窓より
    われ、夕映えるマンハッタンみゆ

  — ぼろぼろの10人くらい乗れるバンでマンハッタンに入りました。
    ホテルの前で降ろしてくれ、ニューアーク空港から15$でした。
    ニューヨークが舞台の映画全般


ぷっくりとのぼる満月
    ここもまた地球の一角 ニューヨーク美し

  — 『E.T.』でみたようなおおきな月がビルの間にのぼっていました。
    夜のミッドタウンを歩きました。小奇麗な女性のホームレスの人が
    道端で就寝の準備をしていました。メリル・ストリープのホームレス
    の映画を思い出しました。(題名忘れた)


そう、ここが
  タイムズスクエァ
    いつもみていたタイムズスクエァ
           スクリーンの中で

  — 『ユー・ガット・メール』ではコンピューターグラフィックで
    ダウンタウンからタイムズスクエアを通ってアッパータウンを
    俯瞰でみせてくれてましたね。


さんざめくカーネギーホールの 前に立ち
      キューバの老人 さがしているの

  — コンサートがあるようでドレスアップした人々が集まっていました。
    ホテルがホールの隣だったので、老人たちもこの通り歩いたのかな
    なんて思っちゃって。『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ


地下鉄でダウンタウンにのりこんだ
     わが憧れのブルックリン橋愛しき

  — 一緒に行った次男が、兄から、「母さんの危ない独り歩きを
    監視しろ」と言われていたようで、地下鉄には乗るなというのです。
    それを振りきり、独りで地下鉄に乗って行ったので「乗り込んだ」と気合い
    入れてます。下から見上げただけだったけど綺麗だった。
    こんどはジョン・ローンの様に歩いてみたい。
    『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン


如月のセントラルパーク
   若草踏んで 朝の空気をたっぷりすった

  — セントラルパークが出てくる映画はいっぱい、いっぱい。
    最近みたビデオでは『マンハッタン花物語』かな。


人はみなすいこまれゆくその駅に
     メリル・ストリープの駅
        セントラルステーション

  — 素敵な駅でした。感激。牡蠣のおいしいレストランがあるとか。
    『恋におちて


ガートルード・スタインの肖像画の前に立ち
    『月の出をまって』を思い出してる

  — ピカソの肖像画は意志的な目指しでこちらをみつめていた
    メトロポリタン美術館で。
    ピカソの恋人と、スタインたちとのピクニックのシーン。
    よかったな。たき火も燃えてた。


みずいろの空がひろがるハイウェイ
   テルマのように われ疾走す

  — 西部の砂漠の風景は、映画そのもの。
    長男の運転する車で走った。
    『テルマ&ルィーズ

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(Text by 玲子)
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