女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
 (1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
 卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
 普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。
[シネマジャーナル]
35号   pp.96 -- 98

HP入力者注:以下の記事は1996年1月発行のシネジャの記事を再現したものです。 URL等も記事のままになっています。


Internet



インターネットを試してみよう!

 毎日のようにテレビでも新聞でも「インターネット」だ「マルチメディア」だという 記事が出ていない日がない昨今である。で、私もインターネットなるものを試してみようと、 コンピューターおたくの亭主殿に助けてもらいながらインターネットなるものに挑戦した。 前の白黒のノートパソコン時にも、彼は盛んにインターネットの魅力を話してくれたのだが、 何しろ画面が白黒の上に何やら英語ばかりの画面で、読むのがえらくおっくうな気がして、 半分は上の空。

 最近は、コンピューターを新しくして、画面もカラーになり、CD-ROMやら、 サウンドカードやら、早いモデム、大きなメモリーやらとハードウエアーの面を 充実させ、ソフトウエアーも Windows95 に、ブラウザーはネットスケープとした結果、 インターネットのサイバースペース(幻想世界)に踏み込んだとたんにすばらしい世界が 展開し、しかも意外にも簡単で、誰にでも出来そうになったのである。

 インターネットをいろいろ「ブラウズ Browse」(見て歩くこと)する事をネットサーフィン Netsurfingするという。なるほど網の目のように張り巡らされたネット上をあちらこちら 覗くのは、あたかも波をくぐり抜けて爽快にサーフィンしているようであるし、また デパートでウインドー・ショッピング(ブラウズ)しているようでもあり、言い得て妙。

 いやはや、びっくりした。こんな世界があるなんて信じられない。狭い我が家の書斎の 小さなコンピューターのモニターが、いわゆる「窓」と化して全世界に通じてしまうんだからすごい。 たった今香港の映画のホームページに居たと思えば、次の瞬間にはアメリカのミシシッピー大学の図書館で 日本映画についてのホームページを開いている、という具合。さらに次の瞬間は オーストラリアの大学に居る。感覚としては地球の上にネットが張り巡らされていて、 そのネット上をあちらこちら行ったり来たりしている感じかな。

 ワシントンのホワイトハウスのページを開くのは、よくテレビでお馴染みになっているけれど、 例えばカサブランカのページを開くとカサブランカのオリジナルポスターはもちろん、 世界中のポスターが見られる。ハンフリー・ボガートの有名なシーンでのせりふも彼の声で 聞くことが出来る。インターネットが二十一世紀の世界を変えるというのは確実だろう。


『(ハル)』のホーム・ページからは作品や監督の紹介のほか、出演の宮沢和史 (The BOOM)や戸田菜穂のサイトへもいける。映画をコアにした複合的な 情報提供の試みだ (http://www.hankyu.co.jp/toho/movie/haru.htm)


インターネットが変えるライフスタイル

 詳しいことは、今本屋さんにいけば迷ってしまうほどたくさんの本が出版されているから、 わからんちんの私がいちいちコンピューターについて説明する必要ははない。 しかし確実にいえることは、本を何冊、何十冊読もうと、実際にコンピューターの前に座って、 世界にアクセスするのとはまったく違うということだ。ぜひあなたもコンピューターの前に座ってみてほしい。 人生観が変わるかもしれない。それほどすごい。だってサイバー・スペースに入れば、 世界のありとあらゆるものがコンピューターを通じてカードで買える。また図書館に 行かなくても、必要な情報はインターネットから引き出せる。

 現実にアメリカの小学校には、コンピューター・ルームがあって、小学生から コンピューターに親しめるように教育している。「機械には弱いの」なんて言っていては 時代の波に飲み込まれてしまうだろう。わが亭主殿のアラスカに居る小学校5年生の姪は 自宅にあるマッキントッシュを駆使して、インターネットの図書館から必要な情報を 取り出して宿題を完成させていた。そういうマルチメディア時代が日本にも確実に 来るのだ。



映画のホームページを開く

 前置きが長くなってしまたけれど、いよいよ映画の情報網をネットサーフィンしてみよう。 なんだかもう既に、いっぱしのコンピューターおたくになっているような口振りですみません。

 ともかくマウスのクリックだけで簡単にインターネットにアクセスできる。それこそ オートマチックって言う感じ。例えば、黒澤明の情報がほしいと思ったら、Search のところに "Kurosawa, Akira" と入れる。しばらく待っているとやがて、 サイバースペースの映画のホームページで The Internet Movie Database に行き当たる。 そこで Akira Kurosawa をクリックすると、そこに徐々に黒澤明の写真が出てきて、 その下に、Director, Actor, Profile と出てくる。そこで Director をクリックすると 彼が今まで監督したフィルムが全部、製作年度・全キャスト・全スタッフなどと共に いっしょに出てくる。このページはかなり広範囲に世界中のいろいろな映画のページと リンクしていて楽しく、情報も新しい。

 面白いのはジャッキー・チェンのページで、ふんだんの彼の写真と一緒に、 彼のグッズが何でもオンラインショッピング出来るというわけ。それこそTシャツから キーホルダー、鉛筆に消しゴムまで、それこそなんでも。

 英語のページばかりではない。日本語のページも最近はかなり増えている。松竹映画や 東宝のホームページは映画の宣伝ばかりで面白くない。個人でやっている、例えば 鎌倉シネマワールドや、ヨコハマ・シネマ・クラブが面白い。映画クイズが楽しめるページもある。 一般的にいえることは日本語のページは概して写真が多くて、情報が少ないということだ。 情報に対する考え方の違いかもしれない。

外山




アクセスしてみたい映画のページリスト

  • Akira Kurosawa
    http://www.empirenet.com/‾rdaeley/directors/kurosawa.html
  • CyberCinema
    http://www.indirect.com/www/jonbrown/cinema/
  • Hollywood Online
    http://www.hollywood.com/
  • ISU (Internet Support Unit)
    http://www.fix.co.jp:80/movie/
  • Interactive Movie Reviews
    http://batech.com/cgi-bin/showmovie
  • MCA/UNIVERSAL CYBERWALK
    http://www.mca.com/
  • Shochiku News Home Page
    http://www.mmjp.or.jp/shochiku/
  • TOHO MOVIE NEWS
    http://www.hankyu.co.jp/toho/movie/m-main.html
  • Teen Movie Critic
    http://www.dreamagic.com/roger/teencritic.html
  • The Internet Movie Database: Cardiff UK
    http://www.cs.cf.ac.uk/Movies
  • Virtual image gallery of John Woo
    http://underground.net/‾koganuts/Galleries/jw.main.html
  • Welcome to Film.com
    http://www.film.com/
  • YOKOHAMA CINEMA CLUB
    http://nanya-www.cs.titech.ac.jp/‾yasue/movie.html
  • シネマクイズ
    http://www.arcsy.co.jp/quiz/quiz_lib.html
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