王好為(ワン・ハオウェイ)
日本では『ピンぼけ家族([目焦]這一家子)』(七九)、 『夕照街(夕照街)』(八三)、 『少女 香雪(哦! 香雪)』(八九)、 『離婚(離婚)』(九二)が上映されている。 人情物やコメディタッチのものに定評がある中堅クラスの監督。 カメラマンの夫、李晨声(リー・チェンション)との共同作品が多い。 女性監督としてだけでなく、北京映画製作所を代表する監督でもある。
『ピンぼけ家族([目焦]這一家子)』(七九)北京映画製作所
人情コメディ物。紡績工場の現場主任の一家四人(父、母、娘、息子)の日常生活を コメディタッチで描いている。中国映画を見始めた頃に見たので、 息子のガールフレンドを家に呼ぶシーンでお父さんや息子も含め一家全員で分担して、 買物に、部屋掃除に、テーブルセットに、料理にと準備にあたっていたのが印象的だった。 この映画に出演していた劉暁慶が百花賞助演女優賞を獲得。
『タ照街(タ照街)』(八三)北京映画製作所
北京の古い胡同(横町)「夕照街」を舞台に、建築ラッシュが続き、 古い北京が新しい北京に生まれ変わっていく隙間の、胡同に住む人々の人間ドラマ。 失業青年たちを集めて商売を始めてしまうたくましさに、この人達はどこにいっても やっていげるだろう、と思ってしまった。 最後はこの夕照街に住む人々が離ればなれになってしまってほろりとさせられる。
『少女 香雪(哦! 香雪)』(八九)北京児童映画製作所
山村に汽車の駅ができて、この駅に通うことを通して、汽車の乗客とのかかわりから 都会との接点を見いだす少女たちを描いた。 山村の四季が美しい。特に秋の柿取りのシーンが印象的。
『離婚(離婚)』(九二)北京映画製作所
未見なので、藤岡さんの江ノ島女性映画祭報告 を読んで下さい。
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