女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
 (1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
 卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
 普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。
[シネマジャーナル]
29号 (May 1994)   p. 80

この人に注目

宮崎暁美

葉千栄(イエ・チエンロン)

「アジアバグース」や「アジアNビート」などアジアの音楽を取り入れたテレビ番組が 深夜ではあるけれど人気を呼んでいる。こんな番組が出てきてうれしいと思っていたら、 とうとうラジオでもアジアの音楽を流し、日本語と中国語チャンポンのおしゃべり番組が 登場した。J WAVE(81・3MHz)金曜日深夜一時から三時までの「アクロス・ザ・ビュー」。 中国人の葉千栄(よう・せんえい)さんがDJを担当している。葉さんは去年の一〇月から、 やはりJ WAVE金曜日、昼の二時台にゲストとして出ていたけど 明るくて話がおもしろいのでDJへ抜擢されたのかな。 英語と日本語チャンポンでディスクジョッキーっていうのは結構あったけど、 中国語と日本語っていうのは初めての試みじゃないかな。

葉さんはNHKテレビ中国語会話に出てた人で、森本レオタイプのとても声の素敵な人。 もちろん顔も素敵。上海出身。大学で演劇を専攻。 この何年か中国語会話に出ていたけど、なにぶん中国語の番組だから 日本語はほとんど話さず、こんなにも日本語が上手だったとは知らなかった。 それに早口、それにこんなにおしゃべりで、面白い人だとは思いもよらなかった。 番組では葉さんのおしゃべりやゲストを呼んだり、気功等、中国の文化の話など、 中国や他の外国に住む中国人に電話をかけて聞いたりといった具合。

その他にハマラジ84・7MHzでも木曜日午後八時三十分から番組をもっているようです。



姜文(チアン・ウエン)

『芙蓉鎮』『紅いコーリャン』でお馴染みの姜文ですが、今度は 俳優としてだけでなく、初監督した作品が出来たようです。王朔原作の 「動物凶猛」を改編した『』 (陽光きらめく日々、香港題名では『陽光燦欄的日子』)。 彼はこの作品で脚本、監督、主演をしている。

一九七〇年代、文革の時代に少年時代を送った人物の話のようです。 子役の少年が姜文の子供時代はこんな顔をしていただろうと思われるほど、 そっくりでびっくり。

撮影は『子供たちの王様』 『人生は琴の弦のように』 『紅いコーリャン』 『菊豆』 『さらば、わが愛〜覇王別姫』 など陳凱歌監督や張芸謀監督の作品でお馴染みの顧長衛(クー・チャンウェイ)。 周暁文(チュウ・シャオウェン)監督、 姜文、萬梓良(アレックス・マン)主演の『龍謄中国』(香港題名『大路』) でも撮影を担当している。

出演者には子役の他に『黄色い大地』や『大閲兵』に主演していた王学圻 (ワン・シュエチー)、それにベスト20でも書いたように 『酪駝の祥子』『香魂女』 『フル・ムーン・イン・ニューヨーク』 の斯琴高娃(スーチン・ガオワ)も出演している。

中国で六〇%の視聴率をあげた姜文主演の『北京人在紐約(ニューヨーク)』 も含めて日本で公開してくれないかな。

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