女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
 (1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
 卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
 普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。
[シネマジャーナル]
19号 (1991.06-08)   p. 15

〔特〕ちょっとSHOT


今回は「女に一番似合う映画―ここが一番似合わない―」ちょっとSHOT・特集
(このコーナーでは映画に関する皆さんの“何でも一言”をお待ちしています)


『グッバイ・ママ』の松坂慶子、職業は横文字、 マンションも外国製品で溢れていてやたらかっこいい。 なのに冷蔵庫をあけると“一番搾り”がズラーっと並んでいて、 それを遊びに来た緒方拳がごくごく飲むっていうのはなんか似合わない。 〈東芝の冷蔵庫にバドワイザーをしこたま冷やしている女〉


『女が一番似合う職業』の桃井かおりと岡本健一は二人で子どもまで作っちゃうけれどどうみても叔母さんと甥って感じでぜんぜん似合わないんですけど… 〈年下だったらだんぜん本木クンがいいな〉


斎藤由紀にインテリジェントビルのOL って似合わない。やっぱり中小企業の経理事務かな。あとツアーコンダクターじゃなくて添乗員ってやつ。 〈由紀ちゃんは好きなの〉


松坂慶子にスポーツは似合わない。 〈というか、松坂慶子に運動神経は似合わない〉


『ダンス・ウィズ・ウルブス』のインディアンに育てられた白人女性に難しい英語は、やっぱり似合わないと思う。 〈五才ぐらいの女の子だった時はボキャブラリーの少なかった女〉


『推定無罪』の原作を読む限りでは、愛人役はケリー・マクギリス、妻役はグレン・グロースが似合うんじゃないかと思う。 〈予算不足かな?〉


もしかしたら秋本康は菊田一夫になれるかもしらない。 〈『グッバイ・ママ』に大泣きした女〉


深作欣二が描いた与謝野晶子はタダのおばさんだった。 〈『華の乱』で大笑い〉


神代辰巳描くキャリアウーマンが惚れる男はタダのくずだった。 〈例えば『恋文』〉


『おいしい結婚』の高原の結婚式はよかったけれど、新婦の母親の三田佳子まで白いドレスっていうのはちょっと似合わないかな。 〈斎藤由紀がまるで引き立て役だったよう〉



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